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大阪市と交渉 「コロナ・物価高騰で商売大打撃。市独自の業者支援策を」と迫る

2022.11.17

長引くコロナ、物価・原材料の高騰で中小業者はかつてない苦境に立たされています。しかし、大阪市は独自の中小業者支援策を一貫して拒否…。国からコロナ・物価高騰対策のために大阪市に交付された700億円近くのお金も商品券など需要喚起策ばかりに支出しています。他の政令市では、緊急特別支援金(千葉)、タクシー事業者等への支援金(札幌、静岡、名古屋、広島)、宿泊・旅行業者への支援金(新潟、熊本)など業者支援策を実施していますが、松井市長は「コロナ対策は府知事の権限であり、大阪市は下支え」と開き直っており、情けない限りです。危機の下の無策によって、2021年度の大阪市財政は33年連続となる単年度黒字を更新。財政調整基金も470億円増の2131億円を蓄える異常ぶりです。

 

民商ではこのような状況を打開しようと、「今こそ地域経済を守るため中小業者への直接支援策を」と大阪市の各区役所へ要請書を提出し、交渉・懇談を求めています。

住吉民商は10月に16人で大阪市・経済戦略局、住吉区総務課と交渉。民商が集めた緊急アンケート(会員67人が回答)では8割が「原材料が上昇」し、5割が「転嫁できていない」という厳しい実態が明らかになっています。このアンケート結果を示して、「盆明けから食用油が4000円上昇。最賃が上がりアルバイトの給与も大変。今、21時以降は人が歩いていない。経済を良くして欲しい」(飲食店)、「銅の価格が半端なく上がって大打撃。なぜ大阪市は支援策がないのか」(電気工事)などと訴えました。「交渉なんて初めて参加する」という会員もいましたが、厳しい商売の実態を直接行政に伝えたいと勇気を振り絞って発言してくれました。

市は「財源が限られており、業者支援策はプレミアム商品券だけ」との回答でしたが、「大型店が潤うだけで小規模事業者には役に立たない」「国の交付金や市の黒字を使えば実施可能。他の自治体でもやっている」と迫りました。

 

 各区へ要請を強める中で「区では回答できない」「大阪市に直接提出を」と背を向ける区役所があることが分かりました。背景には橋下元市長の肝いりで2012年から始まった公募区長制により、区長権限が強化され、区長の裁量で区役所組織の新設・改廃可能になったことがあります。商売人のまちなのに区役所に中小業者施策の担当課・係がないなんて信じられません。民商では急きょ「区域の中小業者支援に関する担当課・係の設置」も併せて区へ求めることに。ひきつづき中小業者への直接支援策を実現するため頑張ります。

 

 

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