2017.06.06
5月より住民税「特別徴収税額通知書」が順次発送されています。
この通知書は、従業員の住民税を特別徴収(天引き)している事業所に、従業員の住んでいる市町村から税額などが通知されるものです。
しかし、以下の市町村では、従業員のマイナンバーまで記載・通知されています。番号を事業所に知られたくない従業員の分まで通知するなど、番号法にも憲法にも抵触する重大な問題です。
民商には、「なんで番号を勝手に知らせたのか」「とても番号を管理できない。そんなパソコンを買うお金がない」「何かあれば、従業員に疑いをかけられる」など、不安の声が寄せられています。
【マイナンバーを記載する大阪の自治体】
大阪市、豊中市、茨木市、島本町、摂津市、枚方市、交野市、柏原市、松原市、千早赤阪村、堺市、泉佐野市、熊取町、田尻町、泉南市、阪南市
*大阪市は通知書には番号記載しないが、別途マイナンバーを記載した用紙を6月ごろに郵送予定。他府県の自治体については直接お問い合わせください。
【マイナンバーを記載すると何が問題?】
①事業者は、番号を預かると厳重管理が求められ、漏らせば刑事罰に
②番号を知られたくない従業員の分まで、勝手に通知するのはプライバシー権の侵害
③番号を記載する法的根拠がないので、自治体の行いは違法
*番号法19条1「個人番号利用事務を処理するために必要な限度で(中略)個人番号関係事務実施者に対し特定個人情報を提供するとき」にかぎり番号を通知できる→番号を預かれていない事業者は「個人番号事務実施者」ではないので、そこに番号を知らせると個人情報の漏えいになります。また、住民税の事務処理に番号は不要です。
これ以外の市町村(大阪43市町村のうち27市町村)では、マイナンバーを不記載か一部を隠すなど、住民の立場にたった対応です。全国的にも不記載の市町村がひろがっています。全市町村でこれを徹底するべきです。
そもそもマイナンバーは憲法違反です。情報漏えいも不正利用もとまりません。こんな危険な制度はすぐに中止するべきです。
「通知書が来たけど、どうしよう…」 悩んでいる方は今すぐ民商へご相談を!