【緊急声明】大阪府は時短協力金の「支援遅延」を早期に解消するなど中小業者の営業をまもるため尽力するよう要請します
2021.04.30
2021年4月30日
大阪商工団体連合会
会長 田中 武久
4月25日より大阪府に3回目となる「緊急事態宣言」が発令されました。全国的にもコロナ第4波がひろがり、感染封じ込めに背を向けてきた菅政権、維新府政・市政による失政は明らかです。特に大阪では、大阪市廃止など制度いじりを最優先する一方で、病院廃止や医師・看護師の人員削減など人命軽視の政治が続けられてきました。「医療崩壊」に至るまでの事態をひき起こした維新府政・市政はあまりに罪深いと言わざるを得ません。
コロナ禍にくわえ時短・休業要請などにより、飲食店をはじめ多くの中小業者はかつてない経営危機に直面しています。にもかからず協力金はいまだ届かず、真綿で首を絞められている状況です。私ども民商・大商連はこれまで大阪府・市に対し中小業者の実態や生の声をくり返し届け、早期支給とともに関連・他業種支援をふくむ制度改善を要請してきましたが、事態は一向に改善されずにいます。
審査・支給が異常に遅くなっている背景には、大阪府が「協力金は補償でなく施し」と捉え、不正排除を口実に「いかに不支給にするのか」に重点をおいた運用になっていることが挙げられます。「待てど暮らせど支給されない」「もう資金繰りがもたない」など、怨嗟の声が多数よせられており、このままでは府の要請に応えたことで廃業に追い込まれる業者が続出しかねません。協力金があまりに不十分・遅すぎるため要請に応えられない業者も多く、業者どうしの分断を生んでいます。今回の緊急事態宣言に至っては協力金の詳細さえ未だ分からず、これで協力しろとはあまりに酷い仕打ちです。
今起こっている中小業者の経営危機は、大阪府による「政治の失敗」によってもたらされたものです。時短協力金はあくまでこれに対する迷惑料、及び経営権の制限に対する補償です。飲食店にはこれを受け取る当然の権利があります。大阪府としてこの立場にたち返り、早期支給を実現するよう要請します。あたかも業者すべてが不正を働くかのように疑ってかかる審査はあまりに不当です。中小業者は街のにぎわいをうみ出し、地域経済を潤す、なくてはならない存在です。そんな業者の営業を守るためにも、支給の遅れはぜったいに許されません。
「自粛警察」など市民どうしの監視・密告という殺伐とした風潮がひろがっています。「見回り隊」実施はこれを助長するものであり、今すぐ中止すべきです。そしてその人員を協力金の審査・支給にこそまわすべきです。マスク会食など専門家から「机上の空論」と指摘されるような非科学的な対策を、罰則をもって強要することもやめるべきです。
飲食店にとどまらず、関連業者をはじめほぼ全ての業種がコロナ禍で大打撃を受け、多くの中小業者は存亡の危機に立たされています。大阪市が飲食店・酒類販売業者への独自支援金を発表しましたが、いずれもあまりに不十分です。大阪府下の全ての業者が事業を継続できるだけの抜本的な補償・支援を今こそ求めます。
飲食店対策に偏重した今のやり方では感染封じ込めはできません。経済をまわすためにも、府民がいつでも無料でPCR検査できるよう体制の大幅拡充を要請します。
=以上=