2020.01.29
1月21日に「タバコ規制の学習会」を大商連会館にて開催しました。飲食店や事業所など41人が参加です。大阪府の受動喫煙対策担当の職員が、プロジェクターを使って制度の概要を説明しました(別表参照)。
●いろんな質問、切実な声が
参加者から「喫煙室の広さは規定があるのか」「スナックビルの場合は廊下で吸えばいいのか」などの質問や、「喫煙室を設置したら、最低でも100万円かかる。商売やっていけるか不安」といった声も出されました。
府職員は喫煙室設置の補助金(国・府あわせ3/4補助)も説明。それに対しても「申請期限が早すぎて間に合わない」「補助をうけても自己負担が重すぎる」などの意見が出されました。
たこ焼き屋さん(39歳)は「参加してよかったです。うちの店は子どもも食べにくるので対応を迷っていたが、店外に喫煙エリアを設置しようと踏ん切りがつきました。さっそく青年部の仲間や、となりの中華料理店にも知らせようと思います」と語っていました。一方で、別の参加者は「店外で喫煙してもらうなんて『食い逃げして下さい』と言っているようなもの。大阪府は商売の実態を分かっていない」と憤っていました。また「うちの店は路上喫煙禁止エリアにあるので、店外喫煙もすすめられない」などの声も。学習会が終わっても、その場でそれぞれ「どうしていこうか」と相談がつづいていました。1店1店で実情がぜんぜん違うこと、よく相談することがいかに大切か、あらためて浮き彫りとなりました。
●民商でいっしょに対策を
受動喫煙の防止は世界的流れです。同時に、飲食店の実情を無視した規制は問題です。実際にも、これをきっかけに廃業を決めた店も出ています。
大阪では、たばこ規制についてほとんど周知徹底されていません。テレビ報道もなく、一般市民の多くが規制を知らない状況です。それなのに、事業者にだけ負担を強いるのは問題ではないでしょうか。喫煙者に注意して嫌な顔をされるのも、客に逃げられるのも事業者です。行政はそのことをよく理解して対応してもらいたいと思います。
事業者は、それぞれのお店の状況にあわせ対策を検討しなければなりません。民商で業者どうし、いっしょに対策を相談しましょう。全面禁煙にするか喫煙可能店にするか、喫煙専用室を設置するか、地域の他店はどうしているか、禁煙と喫煙とどっちが営業にプラスになるか…長い目で見定めることが大切です。
自分の店のことで終わりではありません。民商は「業者どうし助け合う」ところです。制度を知った人は、今度は知らない人に知らせ、相談に乗ってあげましょう。大変なときこそ業者どうし助け合おう!