業者ママの座談会 第2弾 ―給食、SNSなど子育てトーク―
2017.07.25
前回は、中学3年生の子どもを持つ業者婦人に集まってもらいチャレンジテストについて交流しました。今回はその第2弾―中学校給食やSNSについてです。
<メンバー紹介>
- Hさん(40才/内装業)子どもは4人。下のふたりが中学2年、3年。
- Aさん(47才/防水業)子どもは3人、末っ子は中学3年。
- M先生(公立中学校教諭)
- おいしい給食を無償で
司会:大阪市の中学校給食は今どうなっていますか?
M先生:これまで全員がデリバリー弁当を食べていましたが、あまりに不評なので、徐々に自校で調理する自校方式や近くの学校で調理したものを運ぶ親子方式に移行しています。
Hさん:うちは今はデリバリーのお弁当です。この間は「ギョウザやったけど、蓋を開けたらオレンジの汁と匂いがついていて食べられなかった」と言っていました。「少ない、おいしくない、冷たい」で不評みたい。
司会:冷たいんですか?
M先生:作った後、衛生のために低温を保っているので「冷たい弁当」と言われています。
Hさん:昔は冷たいレトルトカレーが出たこともあったみたい。食育の点からもどうなのかと思います。娘は「小学校は給食の時間が楽しみだったけど、中学校は楽しみじゃない」と。食べることが楽しい年齢なのに可哀そうですよね。
Aさん:うちの息子は給食のことはなにも言わないなぁ(笑)今度聞いてみます。
M先生:いま、子どもの貧困が問題になっていますが、大阪府の調査でも「夕食が用意されていないから食べない」という子が12、5%いました。貧困の子だけを無償にするのは難しいので給食は全員無償化が望ましい。交渉では、39億円あれば無償化できるという回答もありました。塾代助成をやるなら給食をと言いたいです。
- SNSとも上手な付き合いを
司会:中学生だともうスマホを持っていますか?
Aさん:うちは、ガラケーしか持たせていません。
Hさん:うちはラインは基本的に許していません。習い事などでどうしても必要な場合だけは認めていますが。友達から誘われるので、本人もやりたかったと思いますが、クラスのグループラインでトラブルがあり、「自分はラインをしていなくて良かった」と言っていました。ママ友からは過保護すぎるとも言われますが。
M先生:いま、全国の中学校でSNSのトラブルが大きな問題になっています。樋口さんのようにルールを決めた上で納得して使うのは良い方法ですね。
- 地域の力で統廃合跳ね返した生野の経験
司会:生野区の小中学校統廃合の動きについても聞かせて下さい。
M先生:生野区西部で小学校8校、中学校1校を廃校にする計画が出されました。児童数が減ったことを問題としていますが、本音は教育費(人件費)削減です。しかし、全ての小学校で合意が得られず、ストップしています。
Aさん:乱暴ですね。
M先生:大阪市でも最大規模の計画です。大阪は地域の人と人の関係がすごく深いですよね。生野の場合でも地域のつながりが統廃合を跳ね返す力になったと感じます。そして地域を大きく支えているのがご商売をされているみなさんです。そんな地域で育つことは子どもにとっても大きい。大企業が栄えても子どもには直接恩恵はないのでは。
Hさん:私もPTAの委員をしています。商売は経理が中心なので時間を見つけてちょくちょく学校に行っています。
M先生:生野のように人口減で統廃合計画が出る地域がある一方、西区、中央区、天王寺区などの中心部は人口が増えています。西区の堀江小学校は、運動会をしても観客が運動場だけでは収まらず、校舎の2階から見たり、体育館で中継したそうです。そのために併設の堀江幼稚園がつぶされました。大阪市は人口270万人ですが、その偏りに問題がある。都市政策でうまくやれば生野区の小学校を潰す必要はない。
司会:都市部で工場や商店街があった所に高層マンションが建ち、急激に人口が増えているという背景もあります。
M先生:大阪は幼稚園・保育所民営化など、市民の願いに反する施策を進めています。
Aさん:地域で支え合って子どもたちがのびのび学べる教育をつくっていきたいですね。
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